薬学部免疫微生物学分野の梅本英司教授、中西勝宏助教らの研究グループは、腸管での獲得免疫応答に重要なパイエル板*1において、腸内細菌代謝物であるピルビン酸が貪食細胞のM細胞*1への樹状突起*2伸長を促進し、効率的な病原性細菌の捕食および獲得免疫応答誘導に寄与することを解明しました。本研究成果は、「Gut microbes」に7月31日付で掲載されました。
腸管は腸内細菌や食物、病原体等の様々な抗原に常に暴露されている組織であり、病原性細菌が宿主に感染する際の主要な侵入経路となっています。腸管において、これらの病原性細菌に対する獲得免疫の誘導に重要な二次リンパ組織としてパイエル板が存在します。パイエル板での抗原認識は、M細胞直下に存在する貪食細胞が抗原を取り込むことで開始されますが、抗原取り込みを制御する詳しい機構は不明でした。
中西勝宏助教や博士前期課程修了生の網代貴之さんらは、乳酸菌等の腸内細菌が産生するピルビン酸?乳酸を感知して、貪食細胞による抗原取り込みを活性化する受容体GPR31に着目し、パイエル板におけるGPR31シグナルの役割について解析しました。遺伝子改変マウスを用いた解析の結果、ピルビン酸-GPR31シグナルがパイエル板貪食細胞によるM細胞への樹状突起伸長を促進し、食中毒の原因菌であるリステリア菌の捕食および獲得免疫応答を誘導することを明らかにしました。
パイエル板は腸管での獲得免疫応答に重要な組織であり、経口ワクチン開発における標的として注目されています。本研究成果をもとに、ピルビン酸-GPR31シグナルを標的とした創薬が進展することで、様々な消化管感染症に対する経口ワクチン開発につながることが期待されます。
腸管は腸内細菌や食物、病原体等の様々な抗原に常に暴露されている組織であり、病原性細菌が宿主に感染する際の主要な侵入経路となっています。腸管において、これらの病原性細菌に対する獲得免疫の誘導に重要な二次リンパ組織としてパイエル板が存在します。パイエル板での抗原認識は、M細胞直下に存在する貪食細胞が抗原を取り込むことで開始されますが、抗原取り込みを制御する詳しい機構は不明でした。
中西勝宏助教や博士前期課程修了生の網代貴之さんらは、乳酸菌等の腸内細菌が産生するピルビン酸?乳酸を感知して、貪食細胞による抗原取り込みを活性化する受容体GPR31に着目し、パイエル板におけるGPR31シグナルの役割について解析しました。遺伝子改変マウスを用いた解析の結果、ピルビン酸-GPR31シグナルがパイエル板貪食細胞によるM細胞への樹状突起伸長を促進し、食中毒の原因菌であるリステリア菌の捕食および獲得免疫応答を誘導することを明らかにしました。
パイエル板は腸管での獲得免疫応答に重要な組織であり、経口ワクチン開発における標的として注目されています。本研究成果をもとに、ピルビン酸-GPR31シグナルを標的とした創薬が進展することで、様々な消化管感染症に対する経口ワクチン開発につながることが期待されます。
研究内容のポイント
- パイエル板において、腸内細菌が産生するピルビン酸がGPR31を介して貪食細胞のM細胞への樹状突起伸長を促進することを発見しました。
- ピルビン酸-GPR31シグナルの活性化により、パイエル板において病原性細菌に対する獲得免疫応答が効率的に行われることを明らかにしました。
本研究の概要図
パイエル板において、腸内細菌由来のピルビン酸がLysoDC上のGPR31を刺激すると、LysoDCのM細胞ポケット内への樹状突起伸長が促進され、M細胞を通過した病原性細菌の取り込みが増加します。GPR31シグナルは取り込んだ抗原のプロセシングを促進し、病原性細菌特異的なT細胞を効率的に誘導します。GPR31シグナルにより誘導された病原性細菌特異的なT細胞は感染防御に働きます。
パイエル板において、腸内細菌由来のピルビン酸がLysoDC上のGPR31を刺激すると、LysoDCのM細胞ポケット内への樹状突起伸長が促進され、M細胞を通過した病原性細菌の取り込みが増加します。GPR31シグナルは取り込んだ抗原のプロセシングを促進し、病原性細菌特異的なT細胞を効率的に誘導します。GPR31シグナルにより誘導された病原性細菌特異的なT細胞は感染防御に働きます。
研究の背景
腸管は腸内細菌や食物、病原体等の様々な抗原に常に暴露されている組織であり、病原微生物が宿主に感染する際の主要な侵入経路となっています。腸管での獲得免疫の誘導に重要な二次リンパ組織としてパイエル板が存在します。パイエル板の特別な上皮細胞であるM細胞は、管腔内の抗原を基底膜側のポケット構造(M細胞ポケット)に輸送します。一方、M細胞の直下には貪食細胞(LysoDC)が存在し、LysoDCがM細胞ポケット内に樹状突起を伸長することでM細胞を通過した抗原を効率よく取り込むことが知られています。しかし、LysoDCによる抗原取り込みを制御する詳しい機構は明らかにされていませんでした。
研究成果
パイエル板におけるGPR31シグナルの役割を解析するため、パイエル板の貪食細胞を単離し、各細胞集団におけるGPR31の発現を検討しました。その結果、抗原取り込み能が高く、パイエル板内においてM細胞直下に局在する樹状細胞であるLysoDCでGPR31が高発現していました。そこで、野生型マウスとGPR31遺伝子欠損マウスにピルビン酸を経口投与し、LysoDCの形態を二光子顕微鏡*3で解析したところ、野生型マウスにおいてLysoDCがM細胞基底膜側に存在するポケット構造内へ樹状突起を伸長する様子が観察され、ピルビン酸の経口投与により樹状突起を伸長する細胞数が増加しました(図1A)。伸長した樹状突起の一部は風船状に膨らんだバルーン様の形態を示し、バルーン様の樹状突起を伸長するLysoDCはピルビン酸-GPR31シグナル依存的に増加しました(図1B)。一方、GPR31欠損マウスのLysoDCではピルビン酸投与の有無にかかわらず樹状突起伸長が減少しました(図1A)。ピルビン酸はLysoDCにおいてバルーン状の樹状突起を伸長することで、樹状突起における細胞表面の面積を増加させ、管腔から運ばれた抗原を効率よく捕捉すると考えられます。
図1 ピルビン酸-GPR31シグナルはLysoDCのM細胞ポケットへの樹状突起伸長を促進する。
マウスにピルビン酸を2週間与えた後、LysoDC(緑)の形態を二光子顕微鏡で観察しました。矢印はM細胞(赤)に挿入された樹状突起を示します (A)。野生型マウスのLysoDCではピルビン酸の投与により、M細胞ポケットに挿入された樹状突起が数多く観察される一方、GPR31 遺伝子欠損マウスのLysoDCでは、樹状突起数が減少しました。また、一部の樹状突起は先端が風船状に膨らんだバルーン様構造を形成します (B)。
パイエル板での獲得免疫応答におけるGPR31の役割を更に解析するため、パイエル板に感染する病原性細菌であるリステリア菌(Listeria monocytogenes)をマウスへ経口感染させ、LysoDCによるリステリア菌の取り込みを解析したところ、野生型マウスではピルビン酸-GPR31シグナル依存的にリステリア菌を取り込んだLysoDCが増加しましたが、GPR31欠損マウスではピルビン酸投与の有無にかかわらずリステリア菌の取り込みが減少しました。遺伝子発現解析の結果、GPR31欠損マウスのLysoDCでは、抗原の分解(抗原プロセシング)に関する種々の遺伝子の発現が低下していました(図2A)。GPR31欠損マウスのLysoDCでは、実際に抗原プロセシング*4に重要なリソソームの酸性化やT細胞に提示される抗原量が減少しており、GPR31シグナルがLysoDCによる抗原プロセシングを促進することが示されました(図2B)。
パイエル板での獲得免疫応答におけるGPR31の役割を更に解析するため、パイエル板に感染する病原性細菌であるリステリア菌(Listeria monocytogenes)をマウスへ経口感染させ、LysoDCによるリステリア菌の取り込みを解析したところ、野生型マウスではピルビン酸-GPR31シグナル依存的にリステリア菌を取り込んだLysoDCが増加しましたが、GPR31欠損マウスではピルビン酸投与の有無にかかわらずリステリア菌の取り込みが減少しました。遺伝子発現解析の結果、GPR31欠損マウスのLysoDCでは、抗原の分解(抗原プロセシング)に関する種々の遺伝子の発現が低下していました(図2A)。GPR31欠損マウスのLysoDCでは、実際に抗原プロセシング*4に重要なリソソームの酸性化やT細胞に提示される抗原量が減少しており、GPR31シグナルがLysoDCによる抗原プロセシングを促進することが示されました(図2B)。
図2 GPR31シグナルはLysoDCの抗原プロセシングを促進する。
(A) リステリア菌を経口感染させたマウスからLysoDCを単離し、遺伝子発現解析により抗原プロセシングに関わる遺伝子の発現量を比較しました。GPR31欠損マウスでは野生型マウスと比べて各遺伝子の発現が低下しました(B)。 リステリア菌感染後のLysoDCにおけるリソソーム酸性化および抗原提示を比較解析しました。GPR31欠損マウスでは野生型マウスと比べてリソソームの酸性化、提示される抗原量が低下しました。
LysoDCは取り込んだ抗原をT細胞に提示することで、抗原特異的な免疫応答を誘導します。GPR31欠損マウスではリステリア菌の排除に重要なヘルパーT細胞(Th1)細胞や細胞傷害性T細胞が減少したことから、GPR31シグナルはリステリア菌に対する免疫応答を増強することが示唆されます(図3A)。パイエル板で活性化されたリステリア菌に特異的なT細胞は、小腸の粘膜固有層に移動し、感染防御に働きます。GPR31欠損マウスでは、粘膜固有層においてもリステリア菌特異的なTh1細胞および細胞傷害性T細胞が減少したことから(図3B)、GPR31依存的にパイエル板で誘導されたT細胞は腸管全体に移動し、感染防御を行うと考えられます。
LysoDCは取り込んだ抗原をT細胞に提示することで、抗原特異的な免疫応答を誘導します。GPR31欠損マウスではリステリア菌の排除に重要なヘルパーT細胞(Th1)細胞や細胞傷害性T細胞が減少したことから、GPR31シグナルはリステリア菌に対する免疫応答を増強することが示唆されます(図3A)。パイエル板で活性化されたリステリア菌に特異的なT細胞は、小腸の粘膜固有層に移動し、感染防御に働きます。GPR31欠損マウスでは、粘膜固有層においてもリステリア菌特異的なTh1細胞および細胞傷害性T細胞が減少したことから(図3B)、GPR31依存的にパイエル板で誘導されたT細胞は腸管全体に移動し、感染防御を行うと考えられます。
図3 GPR31シグナルは病原性細菌に特異的なT細胞の誘導を促進する。
マウスにリステリア菌を経口投与し、7日後にパイエル板 (A) および小腸粘膜固有層 (B) におけるリステリア菌特異的なTh1細胞と細胞傷害性T細胞の割合を解析しました。GPR31遺伝子欠損マウスでは、パイエル板と小腸粘膜固有層の両組織でリステリア菌特異的なT細胞の割合が減少しました。
そこで、野生型マウスおよびGPR31欠損マウスに腸管非病原性のリステリア菌を経口投与してパイエル板で免疫応答を誘導した後、小腸の粘膜固有層から感染する高病原性のリステリア菌を経口感染させたところ、野生型マウスではピルビン酸の経口投与により、体重減少および生存率が改善したのに対し、GPR31欠損マウスではピルビン酸投与にかかわらず、体重および生存率の低下が認められました(図4)。すなわち、ピルビン酸およびGPR31を介してパイエル板LysoDCによる免疫応答が促進することで、粘膜固有層から侵入する病原性細菌に対する抵抗性が増強したと考えられます。
そこで、野生型マウスおよびGPR31欠損マウスに腸管非病原性のリステリア菌を経口投与してパイエル板で免疫応答を誘導した後、小腸の粘膜固有層から感染する高病原性のリステリア菌を経口感染させたところ、野生型マウスではピルビン酸の経口投与により、体重減少および生存率が改善したのに対し、GPR31欠損マウスではピルビン酸投与にかかわらず、体重および生存率の低下が認められました(図4)。すなわち、ピルビン酸およびGPR31を介してパイエル板LysoDCによる免疫応答が促進することで、粘膜固有層から侵入する病原性細菌に対する抵抗性が増強したと考えられます。
図4 ピルビン酸-GPR31シグナルはリステリア菌感染に対する抵抗性を増強する。
マウスにピルビン酸を2週間与えた後、腸管非病原性のリステリア菌を投与してパイエル板で免疫応答を誘導しました。その2週間後に、小腸の粘膜固有層から感染する高病原性のリステリア菌を経口感染させ、マウスの生存率を解析しました。野生型マウスでは、ピルビン酸の投与により病原性リステリア菌感染後の生存率が上昇しましたが、GPR31欠損マウスではピルビン酸の投与の有無にかかわらず、低い生存率を示しました。
以上の結果より、パイエル板においてピルビン酸-GPR31シグナルは、LysoDCのM細胞への樹状突起伸長を促進することで病原性細菌に対する獲得免疫応答を効率的に誘導することが示されました。
以上の結果より、パイエル板においてピルビン酸-GPR31シグナルは、LysoDCのM細胞への樹状突起伸長を促進することで病原性細菌に対する獲得免疫応答を効率的に誘導することが示されました。
研究成果の社会的意義
本研究により、腸内細菌代謝物がパイエル板での獲得免疫応答を制御する新たな免疫機構が明らかになりました。パイエル板は消化管感染症に対する生体防御に重要なリンパ組織であり、経口ワクチンの標的として注目されています。本研究成果をもとに、ピルビン酸-GPR31シグナルを標的とした創薬が進展することで、様々な消化管感染症に対する経口ワクチン開発につながることが期待されます。
論文情報
雑誌名:Gut microbes
DOI:10.1080/19490976.2025.2536089
論文タイトル:
Pyruvate–GPR31 axis induces LysoDC dendrite protrusion to M-cell pockets for effective immune responses (ピルビン酸-GPR31シグナルは、LysoDCのM細胞ポケットへの樹状突起伸長を促進し、効率的な免疫応答を誘導する)
著者:
中西 勝宏a*、網代 貴之a*、雪島 魁人a、塚本 優輝a、菊田 順一b,c,d、澤 新一郎e、戸村 道夫f、木下 希a、島貫 航a、鈴木 章生b、新井 駿a、前嶋 和樹a、市澤 拓実a、片貝 智哉g、早坂 晴子h、石井 優c,d,i,j、梅本 英司a
所属:
a静岡県立大学薬学部
b神戸大学大学院医学研究科
c大阪大学大学院医学研究科
d医薬基盤?健康?栄養研究所
e九州大学生体防御医学研究所
f大阪大谷大学薬学部
g新潟大学大学院医歯学総合研究科
h近畿大学理工学部
i大阪大学免疫学フロンティア研究センター(IFReC)
j大阪大学先導的学際研究機構(OTRI)
*共筆頭著者
助成金等:
本研究は、日本学術振興会 科学研究費助成事業(23K24154)、武田科学振興財団、九州大学高深度オミクス医学研究拠点整備事業?共同利用?共同研究システム形成事業(JPMXP1323015486)の助成を受けて実施されました。
DOI:10.1080/19490976.2025.2536089
論文タイトル:
Pyruvate–GPR31 axis induces LysoDC dendrite protrusion to M-cell pockets for effective immune responses (ピルビン酸-GPR31シグナルは、LysoDCのM細胞ポケットへの樹状突起伸長を促進し、効率的な免疫応答を誘導する)
著者:
中西 勝宏a*、網代 貴之a*、雪島 魁人a、塚本 優輝a、菊田 順一b,c,d、澤 新一郎e、戸村 道夫f、木下 希a、島貫 航a、鈴木 章生b、新井 駿a、前嶋 和樹a、市澤 拓実a、片貝 智哉g、早坂 晴子h、石井 優c,d,i,j、梅本 英司a
所属:
a静岡県立大学薬学部
b神戸大学大学院医学研究科
c大阪大学大学院医学研究科
d医薬基盤?健康?栄養研究所
e九州大学生体防御医学研究所
f大阪大谷大学薬学部
g新潟大学大学院医歯学総合研究科
h近畿大学理工学部
i大阪大学免疫学フロンティア研究センター(IFReC)
j大阪大学先導的学際研究機構(OTRI)
*共筆頭著者
助成金等:
本研究は、日本学術振興会 科学研究費助成事業(23K24154)、武田科学振興財団、九州大学高深度オミクス医学研究拠点整備事業?共同利用?共同研究システム形成事業(JPMXP1323015486)の助成を受けて実施されました。
用語説明
*1 パイエル板?M細胞
小腸に存在し、B細胞、T細胞、樹状細胞などの免疫細胞が集まったドーム状のリンパ組織で腸管管腔に接している。パイエル板の上皮細胞であるM細胞は病原性細菌など小腸管腔内の抗原を組織内部に輸送する通過口として働く。一方、パイエル板の貪食細胞はM細胞を通過した抗原に対して免疫応答を誘導する。このように、パイエル板は腸管管腔内の抗原に対して獲得免疫を誘導するのに重要な役割を果たす。
*2 樹状突起
神経細胞やマクロファージ、樹状細胞といった細胞が樹の枝のように伸ばした突起。マクロファージや樹状細胞といった貪食細胞は樹状突起を伸ばして異物を取り込む。
*3 二光子顕微鏡
通常の顕微鏡では観察が難しい、生体組織の深い部分を観察できる顕微鏡の一種。透過性に優れ、深部まで観察できるため、組織の構造を立体的に解析できる。
*4 抗原プロセシング
樹状細胞が細胞内に取り込んだ抗原を、T細胞が認識できるように細胞内で分解?加工する過程のこと。取り込まれた抗原は、細胞内で消化酵素が豊富なリソソームに輸送され、リソソームの酸性化によって活性化した消化酵素によって分解される。その後、T細胞が認識できる形に加工され細胞表面に輸送される。
小腸に存在し、B細胞、T細胞、樹状細胞などの免疫細胞が集まったドーム状のリンパ組織で腸管管腔に接している。パイエル板の上皮細胞であるM細胞は病原性細菌など小腸管腔内の抗原を組織内部に輸送する通過口として働く。一方、パイエル板の貪食細胞はM細胞を通過した抗原に対して免疫応答を誘導する。このように、パイエル板は腸管管腔内の抗原に対して獲得免疫を誘導するのに重要な役割を果たす。
*2 樹状突起
神経細胞やマクロファージ、樹状細胞といった細胞が樹の枝のように伸ばした突起。マクロファージや樹状細胞といった貪食細胞は樹状突起を伸ばして異物を取り込む。
*3 二光子顕微鏡
通常の顕微鏡では観察が難しい、生体組織の深い部分を観察できる顕微鏡の一種。透過性に優れ、深部まで観察できるため、組織の構造を立体的に解析できる。
*4 抗原プロセシング
樹状細胞が細胞内に取り込んだ抗原を、T細胞が認識できるように細胞内で分解?加工する過程のこと。取り込まれた抗原は、細胞内で消化酵素が豊富なリソソームに輸送され、リソソームの酸性化によって活性化した消化酵素によって分解される。その後、T細胞が認識できる形に加工され細胞表面に輸送される。
プレスリリース資料
お問い合わせ
薬学部 免疫微生物学分野
教授 梅本英司
電話:054-264-5716
メールアドレス:eumemoto(ここに@を入れてください)u-shizuoka-ken.ac.jp
教授 梅本英司
電話:054-264-5716
メールアドレス:eumemoto(ここに@を入れてください)u-shizuoka-ken.ac.jp
(2025年8月5日)